お出かけや出張のときなど、新幹線を利用して移動する際に「身だしなみを整えたい」「到着してすぐにきちんとした状態でいたい」という方も多いのではないでしょうか。
そうなるとヘアスタイリングは欠かせませんよね。
でも、新幹線という公共交通機関では、ヘアアイロンなどの美容家電を使用する上で守るべきマナーやルールも気になるところ。
実際に「車内の洗面台にコンセントはあるの?」「使っていい時間や場所は?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、新幹線の車内でヘアアイロンを使用するにあたってのマナーや注意点を、車両の設備別に詳しく解説していきますよ。
せっかくの旅や移動が気まずくならないよう、快適かつスマートに身だしなみを整えてみましょうね。
新幹線の洗面台でヘアアイロンは使える?

まずは、新幹線でヘアアイロンを使用するにあたって、どこで使えるのか、どんな設備があるのかという基本的な情報を押さえておきましょう。
駅や一般的な公共交通機関と同様に、新幹線でも「他のお客様の迷惑にならない範囲で」というのが大前提なんですよ。
使用可能な場所と設備
新幹線内でヘアアイロンを使いたい場合、多くの方が洗面台や多目的ルーム付近をイメージされるかもしれません。
実際、新幹線には簡易的な洗面所が備わっていることが多いです。
ただし、車両によって洗面台の数やスペースが違うため、混雑状況などにも注意しながらの使用が大切なんですね。
トイレ内で使用するのは衛生上やスペースの問題もありますし、長時間の独占は控えたほうがいいでしょう。
では、洗面台や通路にあるコンセントはどうなっているのかを詳しく見ていきます。
洗面台の設備状況
新幹線の洗面所には多くの場合、鏡や水道だけでなくコンセントも設置されていることが一般的です。
ただし、必ずしもヘアアイロンなどの熱を発生させる機器の使用を想定して設置されているわけではない場合もありますよ。
それに加えて鏡前のスペースが狭かったり、他のお客様が手洗いやメイク直しなどで使用する時間帯もあるため、あまり長く使用すると迷惑になってしまうことがあるんです。
また、駅構内のような大きな鏡や広々とした洗面台はないので、長時間のスタイリングにはやや不向きなことも多いですね。
コンセントの位置
洗面台に設置されたコンセントを利用するのが一般的ですが、新幹線の座席にもコンセントが付いている車両がありますよね。
特に、東海道・山陽新幹線「のぞみ」や東北・北海道新幹線「はやぶさ」など、近年は座席周辺に電源がある車両も増えています。
しかし、座席のコンセントはあくまで携帯電話やノートパソコンなどの充電用に設置されていることが多く、周囲に人がいる状態でヘアアイロンを扱うのは、火傷や接触トラブルの危険があります。
また、席に座ったまま髪を巻く行為は周囲の目も気になりますし、毛髪が飛散してしまうこともあって、マナー面でもあまり好ましくありませんね。
ですので、実際に使用する場所としては「洗面台で短時間」というのが無難なスタイルと言えるでしょう。
車両による設備の違い
新幹線といっても車両や路線によって設備が異なります。
東海道・山陽新幹線の最新車両では座席ごとにコンセントがあるケースが多いですし、東北・北海道新幹線のはやぶさやこまちなどにも同様の設計が進んでいます。
一方で、少し古い車両の場合は、全席にコンセントが備わっていないこともあるんですよ。
洗面台に設置されたコンセントの数や位置も異なるので、実際に使うときは事前にある程度リサーチしたり、車両を移動して確認してみることが大切です。
利用時間の目安
洗面所でのヘアアイロン使用は、5分から10分程度を目安にしていただけると、ほかの方への迷惑が少なくなると思いますよ。
やはり身だしなみを整えるのにある程度時間はかかるものですが、新幹線の車内という限られた公共空間では、長々と使用するのは避けたいところです。
短めのスタイリングで済むように工夫しておくとスマートですね。
また、列車の乗車時間全てをスタイリングの時間に充てるのではなく、降車直前に少しだけ仕上げる程度にとどめるなど、周囲の状況も踏まえながら調整してみてください。
洗面所での使用方法とマナー

それでは実際に洗面台でヘアアイロンを使うとき、どんな点に気を配ればいいのでしょうか。
ここでは、混雑時の注意点から周囲への配慮、使用後の片付けまで、具体的なマナーを解説します。
混雑時の適切な使用時間
朝や夕方の通勤・帰宅ラッシュなど、乗客が多い時間帯は洗面台も当然ながら込み合います。
皆さん手洗いやメイク直しなどで数分間利用しますし、トイレ利用後の手洗いだけでも列ができることがありますよね。
そんなときにヘアアイロンを長々と使用していると、周囲の方にとっては待ち時間が長くなるうえ、ややイライラを招きかねません。
だからこそ、使用時間は5分程度にとどめておくのがベター。
短時間で済むようにあらかじめ下準備(たとえば、自宅やホテルで髪をある程度整えておく、スタイリング剤をつけておくなど)をしておけば、最後の仕上げだけで済みますよ。
どうしても混雑している時間帯で難しい場合は、空いているタイミングを見計らうか、別の方法(停車駅での待ち時間に駅のトイレを利用するなど)を検討してくださいね。
他の乗客への配慮ポイント
- 狭いスペースでの作業
ヘアアイロンは熱を発するため、思わぬ火傷などのリスクがあります。
周囲の人に当たらないよう、ボディやコードの扱いには十分注意しましょう。 - 髪の抜け毛対策
ヘアアイロンを使うと、ブラッシングと合わせて抜け毛や髪の毛の飛散が起こりやすいです。
髪が散らばらないよう、洗面台の上や床を汚さない工夫が必要ですね。 - においの強いスタイリング剤の使用は控える
ヘアスプレーやワックスなど、においが強いものを使うと他の方が不快に感じることがあります。
とくに密室状態の車両内では、香りの度合いがより際立つ場合があるんです。
できるだけ控えめなもの、またはスプレーなどは別の場所で使用するなどの配慮をしましょう。 - 順番待ちがある場合の気遣い
洗面台が一つしかない車両や、使用後に待っている方がいる場合は、申し訳なさを言葉で伝えておくとトラブル回避に繋がりますよ。
「すみません、もう少しで終わりますね」などの声かけがあると、相手も安心できるんですね。
使用後の注意点
ヘアアイロンを使い終わったら、以下の点に気をつけて後片付けを行いましょう。
- アイロンが熱いまま置きっぱなしにしない
電源をオフにした直後でも高温になっていることがありますよね。
他の方が触ってしまうと火傷の危険性があるため、速やかに適切な場所へ置くか専用の耐熱ポーチに収納すると安心です。 - 洗面台を軽く拭いておく
髪の毛や水滴が残っていたら、ティッシュやペーパータオルでさっと拭くのがマナーです。
次に使う人が気持ちよく使えるよう配慮しましょう。 - コードを丁寧にまとめる
コードが絡まって転倒の原因になったり、通路に出てしまうと邪魔になる場合があります。
巻き取り式やコードレス製品だと、こうした手間が省けるので便利ですよ。
より快適に使用するためのコツ

新幹線の洗面台は、決して広いスペースではありませんし、乗客が多い路線や時間帯は特に利用が集中しやすいですよね。
そこで、なるべくストレスなくヘアアイロンを使うためのテクニックやアイデアをご紹介します。
おすすめの使用タイミング
ヘアアイロンを使うタイミングを上手に選ぶだけで、マナー違反になりにくくなりますし、自分自身も落ち着いてスタイリングできます。
空いている時間帯
たとえば早朝便や平日昼間などは比較的車内が空いている場合が多く、洗面台の利用も少なくなりやすいです。
また、駅間の移動時間が長い場合(東京~新大阪間など)も、時期や日程によっては車内が空くことがありますよ。
そういった時間帯を狙えば、ゆっくりヘアセットができるかもしれません。
ただし、週末や連休、ゴールデンウィーク、お盆などは基本的に混雑を想定しておいたほうがいいですね。
停車時の活用法
列車が停車しているときは、車両内の移動や洗面台の利用者が一時的に減る場合がありますよね。
特に停車時間が数分以上ある駅であれば、あえてそのタイミングで短時間だけスタイリングする手もあります。
もちろん、降車客が多い駅では洗面台や通路が込み合う可能性もあるため、空いている様子を見極めてからにしましょう。
コードレス機器の活用
最近では、充電式やガス式のコードレスヘアアイロンも登場していますよね。
コードがないぶん、周囲の人や洗面台のコンセントを気にしなくて済むので、思わぬトラブルが少なくなるんです。
ただし、ガス式のものは飛行機の機内持ち込みに制限がかかる場合があるように、新幹線では明確な禁止事項とされているわけではありませんが、安全面で気を配る必要はあるかもしれません。
万が一ガス漏れや故障が起こると大きなトラブルになりかねないので、製品の取り扱い説明書をしっかり読んで、使用前にチェックしてくださいね。
コードレスヘアアイロンなら、座席のテーブル上でさっと整えて終了することもできるため、洗面台に行かずともある程度スタイリングできるのが利点ですね。
ただし、周囲のお客様への配慮は忘れずに行いたいものです。
時短テクニック
新幹線車内でのヘアスタイリングは、どうしても限られた時間の中で行う必要がありますよね。
そこで、以下のような時短テクニックを活用してみてください。
- スタイリング剤をあらかじめつけておく
自宅や出発前に洗い流さないトリートメントやスタイリングオイルをつけておけば、アイロンの通りがスムーズになり、短い時間で整えやすくなることがあります。 - ブロッキングを少なくする
髪を何段にも分けて巻くより、大きめの束をざっくり巻いてざっくり仕上げるほうが時間は短縮できますよ。
細かいアレンジは到着後に落ち着いてから行うという方法もありですね。 - アレンジ用グッズを併用する
シュシュやバレッタなど、簡単にまとめられるヘアアクセサリーを使えば、全体を巻き上げなくてもそれなりに見栄えがよくなります。
少し巻いた状態でまとめ髪にすれば、ナチュラルなふんわり感を出しやすいんです。
新幹線別の設備の特徴

ここからは、新幹線の路線や車種ごとに見られる設備の違いについて、簡単にまとめてみます。
車両によって洗面台の数やコンセントの場所が違いますし、どこに行けば使いやすいかも変わってくるんですよ。
のぞみの設備
東海道・山陽新幹線の「のぞみ」は、日本で最も利用者が多い新幹線の一つですよね。
最新車両(N700系やN700Sなど)では、多くの車両で座席ごとにコンセントが設置されています。
また、洗面台やトイレの数も比較的充実していますが、利用者数が多いという点で混雑も起こりがち。
特に繁忙期は洗面台が頻繁に使われるので、こまめに空き時間をチェックしておくと良いかもしれません。
N700Sではパウダールームのように鏡やコンセントが備えられているスペースがある場合もありますが、あくまでも共有スペースですので、時間や使用方法には気を配る必要がありますね。
はやぶさの設備
東北新幹線「はやぶさ」は東京~新青森間を中心に走行し、その先の北海道新幹線「はやぶさ(新函館北斗行き)」も存在します。
こちらも最新のE5系・H5系車両が使用されているため、座席近くのコンセントや、多目的室、洗面台などが充実している点が特徴なんですよ。
とはいえ、やはり長距離移動する乗客が多いので、洗面台の利用は朝の時間や夜間帯など、混みそうな時間帯を避けるのがおすすめ。
さらに北海道新幹線に乗り入れる車両では車内販売がない便もありますので、乗客が洗面台を利用する目的(手洗いや歯磨きなど)が増えることも考えられます。
混雑を見計らって短時間で使うよう心がけましょう。
その他の新幹線の特徴
山形新幹線「つばさ」、秋田新幹線「こまち」、九州新幹線「みずほ」「さくら」「つばめ」など、それぞれに独自の設備やサービスがあります。
たとえば、九州新幹線の新800系には、和の雰囲気を取り入れた内装や座席を設けるなど、一部車両は他の新幹線とデザインが異なるのが特徴的なんですね。
また、ミニ新幹線と呼ばれる山形・秋田新幹線は車両が若干小柄な作りになっているため、洗面台や通路のスペースもやや狭い傾向が。
こうした車両ではより一層、周囲への配慮が必要となります。
どの新幹線でも言えることですが、洗面台の利用が重なってしまう時間帯は短めに切り上げ、どうしてもヘアスタイリングが必要な場合は、コードレスアイロンや停車駅の設備を活用するなどの工夫をするといいですよ。
新幹線の車内でヘアアイロンを使うことは、決して禁止されているわけではありません。
しかし、公共の乗り物ということもあり、周囲に配慮しながら短時間でサッと行うのがベストなんです。
洗面台や座席周りのコンセントを使う際には、機器の安全性や周囲の混雑状況、使用後の後片付けなどにしっかり気を配ることが大切ですね。
また、コードレスアイロンを活用したり、時短テクニックを駆使したりすることで、混雑の中でもストレスフリーに身だしなみを整えられるかもしれません。
このように上手にアイデアやマナーを織り交ぜれば、新幹線移動中もスマートにヘアスタイルをキープできます。
長距離移動や出張先での大事な用事に備えて、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そうすると、新幹線での移動時間も余裕を持って過ごせますし、周りの方からも「気遣いができている人だな」と好印象を抱かれるでしょう。
快適でスムーズな旅や出張が楽しめるよう、みんなが気持ちよく過ごせるマナーを守って、素敵なヘアスタイリングをしてみてください。
そうすることで、自分も周囲もハッピーになれるはずですよ。