レジン作品の制作をするとき、どうしても気になってしまうのが気泡や表面の仕上がりですよね。
エンボスヒーターはそういった問題を解消してくれる便利なアイテムなんですが、持っていない人や予算の都合で購入を迷っている人も多いんです。
実は、エンボスヒーターがなくても身近な道具を使えば、ある程度綺麗に仕上げることは十分可能なんですよ。
この記事では、エンボスヒーターの代わりにどんな道具が使えるのか、その活用方法や気泡を抑えるコツ、さらには代用品を使うときの注意点や安全対策までを詳しく解説していきます。
ちょっとした工夫を知っておくだけで、レジンのクオリティがぐっと上がりますよ。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
エンボスヒーターの代用品と使い方

身近な道具での代用方法
エンボスヒーターがない場合でも、家庭にある道具で簡単に代用できるケースがあります。
代表的なものとしては、ドライヤーやライター・チャッカマンなどが挙げられますよ。これらの道具を使ってレジンを温めたり、気泡を取り除いたりすることが可能なんです。
- ドライヤー
多くの家庭にあるのがドライヤーですよね。強風を出す機能があるので、表面に浮かんできた気泡を風で吹き飛ばしたり、熱を与えることで気泡を弾けさせることができます。
ただし、風量が強すぎるとレジンが飛び散ってしまうこともあるため、ノズルの向きや距離には注意したいところです。できるだけ弱風モード、あるいは温風モードの風量を調整して使うと扱いやすいですよ。 - ライターやチャッカマン
レジンの表面に直接火を近づけることで、気泡を弾けさせる方法です。火の扱いには十分気をつける必要がありますが、ピンポイントで高温を与えられるため、少量のレジンを扱うときや、小さな気泡を取り除きたいときに便利なんですね。
ただし、長時間火を当て続けるとレジンが焦げたり、臭いが発生したりするリスクがあるので、あくまで短時間でサッと炙るのがコツです。
100均アイテムの活用法
100円ショップには、レジン関連のアイテムが増えてきています。UVライトやシリコンモールドなど、便利な商品を見かけることも多いですよね。
エンボスヒーターの代用品として役立つものも実はあるんです。
- ミニガスバーナー(クッキングトーチ)
100均で扱っている店舗は限られますが、料理用のミニバーナーを取り扱っているお店もあります。製菓用としてクリームブリュレなどを焦がすときに使うバーナーですね。ライターやチャッカマンよりも炎が安定しているものが多く、広範囲を一気にあぶりたいときに便利ですよ。
とはいえ、これも火を使う道具なので、レジンの焦げや作業環境の火事には十分注意しましょう。 - 使い捨てトレーやシリコン素材の道具
直接エンボスヒーターの代わりになるわけではありませんが、レジン作業時に他の道具を用意しておくと作業効率が上がります。使い捨てトレーにレジン液を入れて気泡を表面に浮かせたり、シリコンヘラなどで丁寧に混ぜたりするだけでも、気泡を減らすことができるんですね。 - ハンドウォーマーやカイロを利用する方法
厳密にはエンボスヒーターの代用とは言えませんが、レジンや使用するモールドを事前にカイロなどで温めておくと、気泡が出にくくなることがあります。100均でもホッカイロは手に入りやすいので、冬場など温度が低いときはこうしたアイテムを活用すると意外と効果的ですよ。
それぞれの特徴と注意点
代用品にはそれぞれメリットとデメリットが存在します。上手く使い分けることで、エンボスヒーターがなくても十分綺麗な仕上がりが期待できますよ。
- ドライヤーの特徴
- メリット: 身近な道具で風量を調整できる
- デメリット: 風が強すぎるとレジンが飛び散る、熱が十分でない場合も
- 注意点: レジンとの距離や風量を小まめにチェックする
- ライター・チャッカマンの特徴
- メリット: ピンポイントで気泡を素早く消しやすい
- デメリット: 火傷や焦げのリスクがある
- 注意点: 火をかざす時間は短めに、レジンからある程度距離をとる
- ミニガスバーナーの特徴
- メリット: 広範囲を効率よくあぶれる
- デメリット: 火力が強いのでレジンが焦げやすい
- 注意点: 必ず換気しながら、短時間で済ませる
- カイロや湯煎の活用方法
- メリット: レジンやモールドを予熱しておくことで気泡が抜けやすくなる
- デメリット: 即効性は低い
- 注意点: 温度が高すぎるとレジンが固まる速度が変わりすぎて逆にトラブルが起きることも
代用品での気泡処理テクニック

ドライヤーでの気泡取り方法
ドライヤーを使う場合は、以下のステップを意識してみてくださいね。
- 弱風モード、または温風モードに設定する
強風にするとレジンが飛び散ってしまったり、気泡の位置が変わって表面が乱れてしまう原因になるんです。まずは風量を少なめにして、レジンの表面を優しく撫でるように温めましょう。 - 10~20cmほど離れた位置から当てる
レジンに近づけすぎると、やはり飛散や温度上昇が急激になり、作品がダメージを受けやすいんですね。少し離れた場所から当てることで、気泡がゆっくり表面に上がってくるのをサポートします。 - 表面をチェックしながら動かす
ドライヤーを一か所に固定して当て続けると、熱の偏りが出る可能性があります。絶えず動かしながら、気泡が弾けるのを見届けたらすぐに停止するようにしましょう。
ライターやチャッカマンの使い方
火を使う方法はリスクが高いですが、その分気泡処理のスピードは速いです。小さな作品や少量のレジンに向いていますよ。
- 火を当てる前に作品を安定させる
テーブルにしっかり固定して、レジンがこぼれたり揺れたりしないように準備してください。焦りながら火を扱うと危険です。 - 素早く往復させる
ライターやチャッカマンの火をレジンの表面に軽く近づけ、左右に1~2回程度動かすだけでも、ほとんどの気泡は弾けます。長時間火をかざすと、レジンが焦げついたり異臭の原因になるので注意してください。 - 焦げや溶けがないか確認する
レジンは熱に弱い性質があります。特にUVレジンは直接火を近づけすぎると、硬化前に変色することもあります。火を当てたあとはしばらく観察し、異常がないか確認しましょう。
失敗しない温度管理
エンボスヒーターの代わりにドライヤーやバーナーなどを使う場合、温度管理が思ったより難しいと感じるかもしれませんね。
特にレジンは熱がかかると粘度が変わり、また固まり方も影響を受けます。
- 温度差による結露に注意
冬場など室内が寒い環境で急に熱を当てると、表面に結露が生じる場合があるんです。結露が起きるとレジン表面が曇ったり、水滴が混じって気泡の原因になることも。作業スペースを適度に暖めておくとリスクが減らせますよ。 - 一度に加熱しすぎない
急激に温度を上げると、レジンの成分にムラが生じたり焦げの原因になることがあります。短時間で何度か小分けに熱を与えることで、全体に均一な熱をいきわたらせるのがポイントです。 - 近づけすぎや高温に注意
レジンに炎を直接近づけすぎると、すぐに焦げや変色が起こります。短い距離で強い火力を当てたい場合は、動かす速度や回数で微調整するといいですね。
綺麗に仕上げるためのポイント

気泡を作らない配合比
そもそも、レジンと硬化剤の配合比や混ぜ方が適切でないと、作業後に気泡が大量に出てしまうんです。気泡処理の前に、まずは「気泡を極力発生させない」ことが何より大切ですよ。
- レジン液と硬化剤は正確に計量する
2液性レジンの場合、配合比がズレると硬化不良や気泡の発生につながりやすいです。計量スプーンや計量カップ、デジタルスケールを使って誤差を少なくしましょう。 - ゆっくり丁寧に混ぜる
混ぜるスピードが速すぎると、余分な空気を巻き込みやすくなります。何度か持ち上げて落とすように、ゆっくりかき混ぜると気泡が入りにくいですよ。 - 温度が低いと粘度が高まる
冬場などはレジン液が硬くなって混ぜにくくなります。粘度が高いほど気泡が抜けにくいので、温かい部屋や湯煎などで液の温度を少し上げてから混ぜると、気泡の発生を抑えられます。
作業環境の整え方
レジンの仕上がりは、作業スペースの環境にも大きく左右されるんですね。気泡だけでなく、ホコリやゴミの混入なども見た目を左右するポイントです。
- 水平を保つ
レジンを流し込んだ後に、机が傾いていると片側に液が溜まってしまったり、気泡が偏ってしまうことがあります。水平器があれば簡単に確認できますし、なければスマホのアプリで測定するのも便利ですよ。 - ホコリ対策
乾燥中にホコリが落ちてくると表面にくっついてしまいます。作業前に机を拭いておく、空気清浄機を使う、完成後はカバーをかけるなどの工夫で防げます。 - 適度な室温・湿度
室温が低いとレジンが硬化しにくく、気泡も抜けにくくなります。湿度が高すぎるとレジンの表面が白濁しやすい原因になることも。理想的には20~25℃、湿度40~60%程度の環境だと安定して作業できますよ。
仕上がりを左右する要因
エンボスヒーターの代用をするかどうか以前に、レジン作品の仕上がりには以下のような要因が大きく関係しています。
- レジンの種類
UVレジン、エポキシレジン、LEDレジンなど、種類によって硬化方法や作業時間が異なります。自分の作りたい作品に合ったレジンを選ぶことが大切です。 - 着色料や封入パーツ
大きなパーツやパウダー状の着色料を混ぜると気泡が入り込みやすくなります。事前にパーツをレジン液でコーティングしておいたり、着色剤を少しずつ混ぜる工夫をすると気泡を減らせるんです。 - 硬化のタイミング
レジンを流し込んでから少し放置して気泡を表面に上げ、その後にエンボスヒーター代用品などを使って気泡を消しておくと、仕上がりがより綺麗に。すぐに硬化させると、中に取り込まれた気泡が抜け切らないまま固まってしまうこともあります。
代用時の注意点と対策

温度管理の重要性
代用品での加熱や気泡飛ばしは、温度調整が難しいところです。エンボスヒーターは温度や風量がある程度一定に保たれる利点がありますが、ドライヤーやバーナーなどはその点が不安定なんですね。
- 温度計やサーモメーターを活用する
レジン自体や作業環境の温度を確認するだけでも、失敗を減らすヒントになります。安価な赤外線温度計などを使うと、表面温度が測定しやすいですよ。 - 焦げや煙が出始めたら即ストップ
火を使ってレジンをあぶったり、ドライヤーで加熱していて焦げ臭くなったら要注意。すぐに作業を中断してレジンの状態をチェックしましょう。 - 作業時間を分散する
大量のレジンを一度に作ろうとすると、加熱や気泡処理のムラが起きやすいです。少量ずつ分けて作業することで、温度を管理しやすくなります。
よくあるトラブルと解決法
代用品でレジンの気泡処理を行う際、いくつかのよくあるトラブルが報告されています。下記のポイントを押さえれば回避できるケースが増えますよ。
- レジンが焦げてしまう
- 原因: バーナーやライターを近づけすぎ、または当てすぎ
- 対策: 距離を保ち、短い時間で小刻みに火を当てる
- 表面が荒れる・波打つ
- 原因: ドライヤーの風量が強すぎる、熱が局所的に集中する
- 対策: 弱風で常に動かしながら温風を当てる、事前にレジンを安定させておく
- 白濁や曇りが出る
- 原因: 湿度が高い、または急激な温度変化による結露
- 対策: 室内を適度に暖め、湿度が高すぎない状態を維持する
- 気泡が取り切れず内部に残る
- 原因: レジン液を混ぜた時点で大量の空気を巻き込んでいる、または初期の気泡処理が不十分
- 対策: 混ぜ方を丁寧に行う、流し込み後に時間を置いてから気泡処理を行う
エンボスヒーターがない場合でも、ドライヤーやライター、100均のガスバーナーなどを使って、ある程度気泡を減らしたり表面を整えたりすることは十分可能なんです。
ただし、エンボスヒーターと比べるとどうしても温度や風量のコントロールが難しく、失敗や焦げ・波打ちなどのトラブルが起きやすい面は否めません。
そこで大切なのは、まず「気泡を作りにくいレジンの配合」や「適切な作業環境づくり」を徹底することですよ。混ぜ方や温度管理を意識して丁寧に作業すれば、代用品でも見違えるほど綺麗な仕上がりを実現できます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
エンボスヒーターがなくても、ちょっとした工夫を凝らせばレジン作品を美しく作ることは可能なんです。
ドライヤーやライターなどの代用ツールの特性を理解し、温度管理や気泡処理のタイミングを工夫すれば、初心者でもワンランク上のクオリティを目指せますよ。
あなたもこの記事を参考にしながら、自分に合った方法でエンボスヒーターなしのレジン術にチャレンジしてみてくださいね。素敵なレジン作品が完成することを願っています。