大人になってから新しい習い事を始めるのは、趣味の幅を広げたりスキルアップを目指したりするうえで、とても楽しい経験ですよね。
しかし、さまざまな事情で習い事を続けられなくなることもあると思います。
仕事が忙しくなったり、引っ越しや金銭的な理由などで「もう通えないな」と感じたとき、先生や教室にどう伝えればいいのか、挨拶文をどうまとめればいいのか迷いませんか。
今回は、大人が習い事を辞める際に使いやすい礼儀正しい挨拶文を、具体的な例文とともにご紹介します。
対面で直接伝える場合やメール・LINEなどで連絡する場合、さらにはシチュエーション別の伝え方など、幅広いケースを網羅していますので、きっと参考になるはずですよ。
上手に挨拶をまとめて、気持ちよくお別れのタイミングを迎えられるようにしていきましょう。
習い事を辞める際の基本的な例文

まずは、習い事を辞める際に必要な基本的な挨拶文について解説していきます。
対面で直接伝える場合と、メールやLINEなどテキストで連絡する場合では、文章のニュアンスやボリュームに少し違いが出ます。
ただし、どの形であっても共通して言えるのは、「お世話になったことへの感謝の気持ち」をきちんと盛り込むことが大切ですよ。
対面での伝え方の例文
対面で先生や講師の方に退会を伝えるときは、一番礼儀を意識したい場面でもありますね。
ここでは、習い事を辞めることを伝える初回の切り出し方と、最終日の挨拶文の例を紹介します。
初回の切り出し方
(例文)
「先生、少しお時間よろしいでしょうか。
実は、今月いっぱいでレッスンを辞めさせていただきたいと思っています。
とても充実した時間を過ごさせてもらっているのですが、(理由:仕事が忙しくなる/引っ越しが決まった/金銭的な事情など)ため、継続が難しくなってしまいました。
本当にお世話になりましたし、感謝の気持ちでいっぱいです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。」
ポイントとしては、まず「辞めたい理由」や「辞めざるを得ない事情」を明確に伝えつつ、これまでの指導への感謝を必ず添えること。
先生に対する敬意が伝わりやすいよう、声のトーンや表情にも気を配ってみてくださいね。
最終日の挨拶文
(例文)
「先生、今日が最後のレッスンになりそうです。
これまで本当にありがとうございました。
おかげさまで(学んだ内容や得られたもの)を身につけることができ、とても充実した時間でした。
短い間でしたが、先生のご指導に心から感謝しています。
また機会がありましたら、ぜひご指導いただきたいと思います。
本当にありがとうございました。」
最後のレッスンでは、なるべく明るく、感謝の気持ちをはっきりと伝えるのがポイントです。
先生としても「やってきてよかった」と思えるように、習い事を通じて得たことや成長をアピールしてあげると喜ばれますよ。
メールでの連絡文例
対面で直接伝えるのが難しい場合や、時間の都合でメールで連絡する場合もありますよね。
そんなときに活用できる文章例を挙げてみます。
(例文)
件名:【○○教室】退会のご連絡(○○の名前)
本文:
「○○先生
いつも大変お世話になっております。
私、○○(フルネーム)と申します。
突然のご連絡となり恐縮ですが、○月○日をもってレッスンを退会させていただきたいと思い、ご連絡いたしました。
理由としましては、(仕事の都合/転居/金銭的事情など)によって、今後レッスンへ通うことが難しくなってしまいました。
これまでのご指導に深く感謝しておりますし、学んだことは今後の生活でも活かしていきたいと思っております。
急なお願いで恐縮ですが、何卒ご了承いただけますと幸いです。
これまで本当にありがとうございました。
敬具
○○(フルネーム)
連絡先(電話番号など)」
メールの場合、件名に退会の旨を明記し、本文では経緯や感謝を述べつつ、丁寧な言葉づかいを心がけましょう。
LINEでの伝え方例
最近は、先生や教室との連絡手段としてLINEを使うことも多いですね。
メールよりもう少しカジュアルな印象がある一方、礼儀はしっかり意識したいところ。
(例文)
「先生、こんにちは。
いつもレッスンでお世話になっている○○です。
突然ですが、○月でレッスンを辞めさせていただきたく思っています。
理由は(仕事の状況/引っ越しなど)で通うのが難しくなったためです。
これまで先生に教わったことはとても役立っていて、大変感謝しております。
勝手なお願いで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。」
LINEでは短めの文になりがちですが、「理由」と「感謝の気持ち」をきちんと入れるのがコツですよ。
状況別の連絡例文と伝え方

習い事を辞める理由は人それぞれ違います。
仕事の都合、引っ越し、金銭面など、理由別にどう伝えればスムーズか見ていきましょう。
仕事が忙しくなった場合の例文
(例文)
「先生、いつもお世話になっております。
実は、仕事の業務内容が変わり、夜遅くまで残業が増えそうで、これまでのようにレッスンに通うことが難しくなってしまいました。
大変残念ではありますが、○月をもってレッスンを辞めさせていただきたいと思います。
短い間でしたが、先生のご指導のおかげでとても充実した時間を過ごすことができました。
本当にありがとうございました。」
仕事でレッスンに通えなくなるというのは、よくあるケース。
「忙しくなるためスケジュールが合わない」という理由を明確に伝えれば、先生も納得しやすいですよ。
引っ越しの場合の例文
(例文)
「先生、実は今度○○方面へ転居することになりまして、残念ながら教室まで通うことが難しくなってしまいました。
ずっと続けたかったのですが、距離的に通えないと判断し、○月をもって退会させていただきたいと思います。
これまで温かくご指導いただき、本当にありがとうございました。
新しい生活先でも学んだことを活かしていきたいです。」
引っ越しは物理的に通えなくなるため、具体的な地域名やタイミングを伝えると説得力があります。
先生の立場からも「仕方ないですね」と理解してもらいやすい理由でしょう。
金銭的な理由の際の伝え方
(例文)
「先生、いつもお世話になっております。
実は私事で大変恐縮なのですが、最近の生活費の都合でレッスン費用を継続することが難しくなってきました。
本当に申し訳ないのですが、○月いっぱいで辞めさせていただきたく、ご連絡差し上げました。
これまでのご指導に深く感謝しておりますし、続けられないのはとても残念です。
今後また余裕ができたら改めてご相談させてください。
短い間でしたが、ありがとうございました。」
お金の問題は非常にプライベートな事情なので、あまり詳細に踏み込む必要はないですよ。
「生活費が厳しくなった」「今後の出費に余裕がない」など、大まかに伝えれば十分です。
お礼と感謝の伝え方例文

習い事を辞めるときは、やはりお世話になった先生への感謝が欠かせません。
ここでは、通った期間の長短や、再開の可能性など、状況に応じた感謝の伝え方の例文をお届けします。
長期間通った場合の例文
(例文)
「先生、長い間本当にありがとうございました。
○年以上通わせていただいて、その中で初めて知ることや新しいスキルなど、たくさんのことを教わってきました。
今回辞めることになりましたが、これまで学んだことは一生の財産だと思っています。
先生には感謝してもしきれませんが、また機会があれば必ずご指導を仰ぎたいと思います。
本当にありがとうございました。」
長期間通った場合は、具体的に何が身についたか、どんな思い出があるかなどを盛り込むと、先生も喜んでくれます。
短期間だった場合の例文
(例文)
「先生、短い間ではありましたが、お世話になりました。
わずかな期間でも、基本的なことや大切なポイントをたくさん学ばせていただき、感謝しております。
もっと続けたかったのですが、やむを得ない事情で辞めることになり、本当に申し訳ない気持ちです。
また状況が変わったら、ぜひ先生のもとで学び直したいと思っています。
ありがとうございました。」
短期間のうちに辞める際は、先生にとっても「もっと教えたかったのに」という気持ちがあるかもしれません。
だからこそ、「学んでよかったこと」を具体的に伝えると印象が良くなりますよ。
今後また再開する可能性がある場合
(例文)
「先生、いったんレッスンを辞めざるを得なくなりましたが、また落ち着いたら戻ってきたいと思っています。
それまでに自主練習をしっかり続けて、少しでも上達しておきたいです。
これまで丁寧に指導してくださって、本当にありがとうございました。
またぜひご指導をお願いします。」
再開の可能性があるなら、その旨を明確に伝えておくのも一つの手。
先生側も「いつでも歓迎ですよ」という気持ちで待っていてくれるかもしれません。
スムーズに辞めるためのポイント

最後に、習い事を辞める際にトラブルなく気持ちよく手続きできるよう、いくつかのポイントを整理します。
退会時期や事前連絡のタイミングを意識するだけで、先生との関係を円満に保ちやすくなりますよ。
適切な退会時期の選び方
- 月の途中よりも、月末・レッスン最終日が区切りにしやすい
- 発表会やイベントが終わったタイミングを狙うのも◎
習い事によっては、レッスン料の締め日や発表会、試験の時期などがあるはず。
なるべくキリのいい時期を選ぶと、先生にもスケジュール的な迷惑をかけにくいでしょう。
事前連絡のタイミング
- 最低でも1か月前には伝えるのがおすすめ
- 教室の規約で退会届けの提出期限が決まっていることも
余裕をもって伝えておけば、先生も次の生徒さんの受け入れ計画などを調整しやすくなります。
急に辞めると、バタバタする原因になるので注意したいですね。
最終レッスンまでの過ごし方
- レッスンに来るたびに感謝の気持ちを込める
- ラストレッスンではさりげないお礼の手紙やメッセージカードを渡すのも◎
最後の数回は、これまで学んだことを振り返りながら、先生に感謝を伝える時間にしてみてください。
場合によっては、軽いお礼の品を渡す方もいますが、あくまで気持ち程度で問題ありません。
大切なのは、感謝の気持ちを直接口にすること。
大人が習い事を辞めるとき、礼儀正しく挨拶文や感謝を伝えることは、先生との関係を良好に保つカギです。
「辞める」という行為はどうしてもネガティブに捉えられがちですが、これまでの学びに対してきちんと感謝していれば、先生も「またいつか戻ってきてほしい」と思ってくれるはずですよ。
今回ご紹介した例文はあくまで一例ですので、あなたの状況や関係性に合わせて、言葉のニュアンスを調整してみてください。
ちょっとした心配りが、円満な退会と良好な人間関係につながります。
辞めることになっても、その経験はきっと何らかの形で次に生きてくるはずです。
もしまた余裕ができたり興味が再燃したりしたときは、先生に連絡して再開する選択肢もありますよ。
あなたが安心して次のステップに進めるよう、ぜひ今回の記事を参考にして礼儀正しく挨拶してみてくださいね。