スーパーで手軽に購入できる鰹のたたきは、簡単に食卓を華やかにしてくれる頼もしい存在ですよね。
ただ、「鰹のたたきは洗う必要があるのかな」「そもそも洗うと味が落ちるんじゃないのかな」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スーパーの鰹のたたきを洗う場合と洗わない場合、そして洗い方や代わりの対処方法について詳しくお話ししていきますよ。
炭や焦げが気になるときや、ちょっと臭いが強いなと思ったときに役立つヒントを集めましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
スーパーの鰹のたたきは洗うべきか

まずは結論として「洗ったほうがいい場合もあれば、そうでない場合もある」ということなんです。
鰹のたたきは、表面が炙られている分、焦げや臭いが気になるときもありますし、逆に洗ってしまうとせっかくの風味を失う場合もありますよ。
そのため、「どんな状態なのか」「何を優先したいのか」によって判断するのがおすすめなんです。
洗う必要がある場合と理由
スーパーの鰹のたたきの表面には、炙ったときの炭や灰が付着している場合があります。
また、包装状態によっては鰹特有の匂いが気になることも。
そんなときは洗ったほうが見た目も匂いもすっきりして、食べやすくなることがありますよ。
表面の炭や灰を取り除く目的
鰹のたたきは、高温でサッと炙って香ばしさを引き出したもの。
炙る工程では、皮目に焦げがつくことが多いんです。
これが美味しさのもとでもありますが、炭や灰が残っていると、食感や口当たりが気になる人もいますよね。
そのため、パックを開けたときに目立つ焦げがあったり、手で触ったら指に黒い粉がついたりするレベルの場合は、水で軽く洗うとスッキリするんです。
臭みを感じる場合の対応
鰹は新鮮なうちは独特の良い香りがあるんですが、時間が経つにつれて少し強めの香りが出てくることもありますよ。
特にスーパーでパックされている場合、密閉状態が続くことで、魚の匂いがやや強く感じられることがあるんです。
そういったときには、水でサッと洗ったり、塩水につけたりすることで匂いを軽減できる可能性があります。
ただし、後述するように味や風味への影響も少なからずあるので、洗う前にメリットとデメリットを考えるのがおすすめですよ。
洗わなくても良い場合
「炭の付き方や匂いがほとんど気にならない」「むしろ、炙った香りをしっかり味わいたい」という場合は、洗わないほうが鰹のダイレクトな風味を楽しめることが多いです。
スーパーで売られている鰹のたたきは、多くの場合、炙り具合や見た目が調整されており、すでに食べやすい状態になっていますよ。
パックを開けてみて、「特に嫌な匂いもないな」と感じるのであれば、そのまま薬味を添えていただくのも美味しい方法なんです。
洗うことによる味や風味への影響
どんなに短時間であっても、洗えば多少なりとも風味が流れ落ちる可能性があります。
鰹のたたきの香ばしさや魚の旨味は、表面の炙った部分に集まっていることが多いですよね。
水でサッと洗うだけでも、焦げの味や脂分が落ちるかもしれません。
そのため、「炙りの香りをしっかり残したい」「旨味を極力キープしたい」という方は、洗う代わりに拭き取りや薬味の活用を試してみるのがいいかもしれませんよ。
鰹のたたきを洗う正しい方法

それでも「どうしても炭が気になる」「少し臭みが強い気がする」というときには、洗うことでスッキリとした状態にできます。
このとき、大事なのは「洗いすぎない」こと。
優しく手早く洗うことで、風味のロスを最小限に抑えるのがポイントです。
水洗いの基本手順
- パックを開けて鰹のたたきを取り出す。
- 皮目や炙り面を中心に、さっと流水をかける。
- もし、焦げが指でこすったら取れる程度なら、軽くなでてみてもOK。
- 洗う時間は極力短めにして、すぐに水気を拭き取りましょう。
ここでは、できるだけ冷たい流水を使うと、匂いが抑えられる感覚がありますよ。
また、水洗いをするときは、長時間の浸け置きはおすすめしません。
「洗う=さっと流す」くらいが適切ですね。
塩水での洗い方
臭いが気になる場合には、塩水を利用するのもひとつの方法ですよ。
- 大きめのボウルか深めの容器に冷たい水を入れる。
- 水の量に対して1〜2%程度の塩を加え、簡単に混ぜる。
- 鰹のたたきを塩水に数秒ほどくぐらせるように浸し、すぐに引き上げる。
- すぐにキッチンペーパーなどで水気を拭き取る。
塩水は、鰹の生臭さを緩和するのに役立つことがあるんです。
ただし、やはり浸しすぎは風味ダウンにつながりがちなので、こちらも短時間で手早く行うのがコツですよ。
洗った後の水気の切り方
鰹のたたきを洗ったあとは、水気の切り方がとても大切です。
キッチンペーパーや清潔な布巾で、ポンポンと押さえるように拭きましょう。
ゴシゴシこすらずに、優しく包み込むようにすると、崩れや身がほぐれるのを防げます。
表面に水分が残っていると、タレや薬味が薄まる原因にもなるので、ある程度きちんと拭き取りましょうね。
洗う以外の鰹のたたきの処理方法

洗う以外にも、炙りの炭や臭いが気になる場合の対処法はいくつかあります。
「できるだけそのままの風味を味わいたいな」という方は、以下の方法を試してみてください。
表面を拭く方法
鰹のたたきの表面に付着している炭や灰、軽い粉状の焦げであれば、水を使わずにキッチンペーパーで拭くだけでも十分に落ちることがあります。
洗うときに比べて、炙りの香ばしさが流れにくいので、より旨味をキープしながら見た目を整えられますよ。
「軽く炭がついているだけなんだけどな…」というときは、拭き取り方式が手軽でいいかもしれません。
臭みを抑える薬味の活用
鰹のたたきにつきものなのが、豊富な薬味。
ネギやしょうが、にんにくスライス、みょうが、大葉などをたっぷり添えると、臭みが気になりにくくなるだけでなく、味わいに深みを加えてくれますよ。
例えば、にんにくや生姜の香味成分は、魚の香りをうまく調和させてくれるんです。
かつおをあえて洗わなくても、薬味を上手に活用するだけで、気になる匂いが感じにくくなることもあります。
焦げ部分の扱い方
炙りの表面に焦げが多めについている場合は、包丁で表面を軽く削いでみるのも手です。
ただし、一気に削ぐと鰹の美味しい身までそぎ落としてしまいかねません。
焦げが目立つところだけを狙って、少しずつ丁寧に取り除くといいですよ。
食感を損なわず、かつ舌触りや見た目も向上するので、「強めに焦げているな」と感じたときに試してみてください。
スーパーの鰹のたたきをより美味しく食べるコツ

ここからは、洗う・洗わない以外にも、スーパーで購入した鰹のたたきをおいしく味わうためのちょっとした工夫をお伝えしますね。
鰹のたたきは、そのままでも美味しいですが、ひと手間かけると味わいが見違えることもありますよ。
適切な保存方法
買ってすぐ食べるなら問題ないですが、すぐに食べないときは、なるべく空気に触れないようにして冷蔵保存するのがおすすめです。
包装を開けないまま冷蔵庫に入れるか、開けた場合はしっかりラップをかけて乾燥や匂い移りを防ぎましょう。
鰹のたたきは表面が炙られている分、鮮度を保ちやすいという利点がありますが、できるだけ早めに食べるほうが、その風味を堪能できますよ。
タレや薬味の組み合わせ
鰹のたたきをより美味しくするのは、やっぱりタレや薬味の力。
ポン酢に薬味をたっぷり入れるのも定番ですが、しょうゆベースにごま油やラー油を加えたピリ辛タレも意外と合いますよ。
また、柑橘系の果汁と塩、少しのオリーブオイルを混ぜたドレッシング風タレでさっぱりいただくのもおすすめなんです。
好みに合わせて色々試してみると、新しい美味しさに出会うことができますよ。
食べる直前の温度調整
冷蔵庫から出したての鰹のたたきをすぐに切って食べると、身が冷たすぎて旨味を感じにくいことがあります。
かといって、常温に置きすぎると今度は風味が変化するかもしれません。
そこで、食べ始める15〜30分くらい前に冷蔵庫から出して、軽く温度を戻してあげると、香りや旨味が立ちやすくなるんですよ。
肌寒い時期なら少し長めに、暑い季節なら短めに、と季節によって調整してみてくださいね。
以上、スーパーで買った鰹のたたきを洗うべきかどうか、洗い方や洗わずに済ませる方法、さらにはおいしく味わうためのコツをまとめてみました。
鰹のたたきは、一手間かけるだけで味わいが大きく変わる食材なんです。
ご自身やご家族の好みに合わせて、「洗う派」「洗わない派」「薬味でカバー派」など、いろいろな方法を取り入れてみてくださいね。
鰹のたたきをめいっぱい楽しむために、ぜひ今回のポイントを活かしてみてください。
洗うか洗わないかが決まったら、お好きな薬味やタレをたっぷり用意して、炙り香る鰹の魅力を思う存分味わってくださいね。