パックに入っている生クリームを使い切れず、保存方法に困ることはありませんか。
実は、生クリームは冷凍して長期保存ができるんです。
「パックのまま液体で冷凍しても大丈夫？」「解凍後に味や使い勝手はどうなるの？」といった疑問をお持ちの方も多いですよね。
そこで本記事では、パック入りの生クリームを液体の状態で冷凍する方法や、冷凍保存ならではのメリット・注意点などを詳しく解説していきますよ。
料理やお菓子作りに重宝する生クリームを、上手に保存して活用してみてくださいね。
パックの生クリームの冷凍方法
生クリームを冷凍する際は、パックごと保存するか、小分けして保存するかで手順が少し変わってきます。
ここではまず、液体状態で冷凍する場合の具体的な手順と、パックを丸ごと冷凍したい方に向けたコツ、そして気を付けたい注意点を順にお話ししますね。
液体状態での冷凍手順
生クリームを液体のまま冷凍する場合は、最初に中身をよく振って混ぜておくことが大切ですよ。
パックの中で脂肪分と水分が分離しかけていると、解凍した後の仕上がりに影響が出る可能性があります。
振ったら、使いやすい量に合わせて小分けし、密閉できる容器やフリーザーバッグに移し替えましょう。
パックに入ったままでも可能ですが、容量に余裕がないと凍ったときに膨張して破損するケースがあるんです。
そのため、できるだけ空間を確保してから密閉してくださいね。
冷凍庫に入れるときは、容器や袋が斜めにならないように平らに置くとムラなく凍らせやすいですよ。
また、冷凍庫内のスペースを確保しておくのもポイントです。
パックごと冷凍するコツ
「開封せずにパックごと冷凍したい」という場合は、あらかじめ中身を軽く振って全体を均一にしておきましょう。
そのあと、パックに少し余裕がある場合は、そのまま冷凍庫に入れます。
もし余裕があまりないようであれば、少量だけ中身を取り出し、パックに空間を作ってから凍らせるのが安心ですね。
パックごと冷凍するときには、立てたままではなく、できれば横に倒して平らに置くのがおすすめ。
理由としては、パックが縦の状態で凍ると、内容量によっては下部だけ膨張してパックが歪んだり、最悪の場合破裂するリスクがあるためです。
冷凍庫のスペース次第ですが、なるべく横向きで安定させてくださいね。
冷凍時の注意点
生クリームは脂肪分が高いため、凍らせると多少分離しやすくなります。
解凍後にクリームの見た目がややボソボソする場合がありますが、しっかり混ぜることである程度改善できますよ。
また、冷凍前の時点で賞味期限が近いものや、あまり新鮮でないものを冷凍する場合、解凍後に風味が落ちる可能性もあります。
購入後はできるだけ早めに冷凍処理を行いましょう。
パックに入ったまま冷凍すると、消費期限や賞味期限の表示が見えにくくなることがあります。
パックにメモを貼ったり、フリーザーバッグに入れる際に日付を書いておくなどして、保存期間を把握しやすいよう工夫してくださいね。
生クリームの冷凍保存の特徴
生クリームを液体のまま冷凍すると、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
パックごと保存する場合のポイントや、気になる保存期間の目安などもあわせて見ていきましょう。
液体のまま冷凍するメリット
液体状態で冷凍する最大のメリットは、使いたいときに計量しやすいこと。
必要な量だけ解凍して使う場合、フリーザーバッグや小分け容器に入れておけば、料理やお菓子作りで無駄が出にくいですよ。
また、そのまま液体を注げるので、シチューやパスタソースなどに加えたいときにも便利です。
普通、冷凍した生クリームというと、ホイップした状態を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、液体のままのほうがアレンジの幅が広がります。
冷凍庫にスペースがあるなら、小分けで保存しておくのはとてもおすすめですよ。
パックのまま保存するポイント
パックごと保存するメリットとしては、容器を別途用意しなくても良いことがあります。
忙しい方や、容器の洗い物を減らしたい方には手軽ですよね。
ただし、先述のようにパックの空き容量が少ないと破裂のリスクがあるため注意が必要。
さらに、パックのまま凍らせた場合、使いたい分だけ切り取って解凍するのは難しくなります。
一度解凍した生クリームを再度冷凍するのは風味の劣化につながることが多いので、なるべく一回で使い切るか、複数回に分けて完全に解凍するタイミングを調整するといいですね。
冷凍での保存期間
生クリームを冷凍した場合のおおよその保存期間は、約1か月程度が目安といわれることが多いんです。
もちろん、保存状態や冷凍庫の性能によって前後しますし、風味や品質を最優先に考えるなら、2〜3週間ほどで使い切るのが理想的ですよ。
冷凍すれば長期間保存できるイメージがありますが、やはり脂肪の酸化などで風味は徐々に落ちていきます。
定期的にストックを確認して、早めに使うことを心がけてみてくださいね。
パック入り生クリームの使い方
「冷凍保存したのはいいけれど、どうやって解凍すればいいの？」「泡立てるときに問題はない？」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。
ここからは、解凍方法のコツや、泡立てにおける工夫、そしておすすめの活用法を紹介していきますね。
解凍方法のコツ
冷凍した生クリームは、冷蔵庫でゆっくり解凍するのが一番安心な方法ですよ。
一晩かけてじっくり溶かすことで、急激な温度変化による分離をある程度抑えられます。
もし時間がなくて早く使いたい場合は、パックや容器ごと流水に浸して解凍する方法もありますが、脂肪分が分離しやすくなるリスクはやや高まります。
また、解凍後に少し分離してしまった場合でも、しっかりと混ぜ合わせると、ある程度滑らかな状態に戻せることが多いです。
解凍後はなるべく早めに使い切るようにしてくださいね。
泡立ての工夫
液体のまま冷凍した生クリームを解凍して泡立てる場合、通常よりも脂肪分が安定しにくいことがあります。
冷凍によって水分と脂肪分が若干分離しがちなので、そのまま泡立てにかかると、濃度のばらつきが原因でうまくホイップできないケースもあるんです。
そこでおすすめなのが、解凍後にしっかり混ぜたうえで一度冷蔵庫でしっかり冷やし直す方法ですよ。
泡立てを行う際は、生クリームの温度が5℃前後の低めに保たれていると、より短時間でしっかりとホイップされます。
金属ボウルやホイッパー自体も冷凍庫でキンキンに冷やしておくと、泡立ちやすくなりますのでぜひ試してみてください。
おすすめの活用法
冷凍した生クリームは、デザートだけでなく、さまざまな料理にも使い勝手がいいですよ。
シチューやクリームパスタ、カレーの仕上げに少し加えると、コクが増して美味しさがアップします。
また、スープを作るときに入れれば、クリーミーな仕上がりに。
お菓子作りでは、ガナッシュを作る際やケーキのスポンジに染み込ませるシロップ代わりに活用するのもおすすめです。
冷凍による風味変化を最小限に抑えるためには、できるだけ早めに使い切ることがポイント。
口に入れたときの鮮度感を重視する場合は、加熱調理系のレシピで使用するのが安心ですよ。
冷凍時の工夫とポイント
生クリームを冷凍する際に、ちょっとした工夫を凝らせば、より使いやすく鮮度を保った状態で保存できます。
最後に、上手に冷凍する方法や便利な保存テクニック、失敗を防ぐコツをまとめていきますね。
上手な冷凍方法
生クリームは冷凍するとどうしても分離しやすいもの。
しかし、あらかじめ生クリームをよく振って中身を均一にし、少し余裕のある容器やパックで凍らせるだけでも、解凍後の状態が変わってきます。
さらに、急速冷凍ができる冷凍庫のスペースがあれば、温度の低い場所に入れてサッと凍らせると品質を保ちやすいです。
スイーツ作りで泡立てを重視する方は、必要な分量をあらかじめ小分けにしておくのがおすすめ。
1回分ずつ分けて冷凍すれば、解凍後の余りを再度冷凍する手間がなくなりますよ。
便利な保存テクニック
小さな製氷皿などを使って生クリームを凍らせておくと、コーヒーに入れたいときや、ちょっとしたソースに少量だけ加えたいときなどに便利です。
ただし、製氷皿でカチカチに凍った後は、しばしば取り出しにくいので、凍ったキューブを素早く取り出してフリーザーバッグに移し替えておくとスムーズ。
こうしておけば、使いたい個数だけ取り出してさっと溶かせますし、何より無駄が出ません。
また、製氷皿がない場合は、ラップを敷いたバットやトレイに小さなポーションサイズで生クリームを流し込み、凍ったら剥がして袋に移してもOKですよ。
失敗しない冷凍のコツ
生クリームの冷凍でよくある失敗は「パックが破損してしまう」「解凍後に完全に分離してしまう」という2点なんです。
パック破損を防ぐためには、内容量に余裕を持たせることが大切です。
購入時にギリギリまで入っているタイプのパックの場合は、少しだけ取り出して別の容器に移すなどして、膨張分の空間を確保すると安心ですよ。
分離を防ぐためには、先にクリームをしっかり振って混ぜてから冷凍にかけること、解凍の際はできる限り低温でゆっくり行うことがポイント。
冷凍から取り出してすぐ常温やレンジなどで急激に解凍すると、分離が顕著になりやすいので注意してくださいね。
これまで見てきたように、生クリームは液体のままでもパックごとでも、うまく手順を踏めば冷凍保存が可能なんです。
冷凍庫でストックしておけば、急にお菓子を作りたいときや料理でコクを出したいときなどにサッと使えて便利ですよ。
ただし、解凍後の品質や風味はどうしてもフレッシュな状態よりは劣ることがあります。
そのため、ホイップクリームとして仕上げのトッピングに使いたい場合などは、なるべく早めに冷凍・解凍を行ってくださいね。
日付管理をしっかりしながら、必要な分だけ上手に使い切るのがコツです。
ぜひ今回ご紹介した手順やコツを活用して、パックに入った生クリームを無駄なくおいしく楽しんでください。
生クリームがあると、料理やお菓子作りの幅がぐっと広がりますので、冷凍保存を活用して、いつでも手軽に使える状態をキープしてみてくださいね。
きっと「冷凍しておいて良かった」と思える場面が増えるはずですよ。
